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2007-09-24

森村桂「魔法使いをお菓子たち」

小学生のころ、
おしゃれな小物なんて買ってもらうことできず、
ジュースが欲しいとダダをこねると、
「うちにヤクルトあるやろ!!!」の一点ばりだった母は、
本だけは何の躊躇もなく買ってくれた(今思うと感謝なんだけど)

タイトルに惹かれて買ってもらった一冊。

オーブンなんてものは家になく、
でもお菓子つくりにあこがれてたころ。

森村桂さんの「魔法使いとお菓子たち」

はまった私は、
寝る前のお布団の中で繰り返し繰り返し読んでた。

大きくなって時々思い出す本だった。

内容も当時は理解してたかどうかはギモンなんだけど、
そのお菓子の表現が当時の私には憧れいっぱい。
想像力をフルに使って読んだをの覚えてる。

タイトルもうろ覚えで、
何気に思い出してから読み直したくて・・・・
残念ながら絶版。
ネットで買おうかと思ってた矢先、
見つけた。
ブクオフで。。。
それも105円。
105円で買える幸せ。

読んだよ。
今読んでる本をほっぽりだして。
がまんできなかったww
CIMG1681.jpg

ページをめくるたび、覚えてる!覚えてる!!!って
当時の感触が。

一番思い出したかった記述を発見。
「タルトのおなかでタルトを食べる」というエピソード。
厚地のパイの中にカステラやレーズンが詰まってて・・
そうそう、ここを何度も何度も読んだのです。
面白いことに、そのお菓子に絡めた話しが、
私が森村さんの本を読んでお菓子を想像したのと同じことが書かれてあった。
リンクぅ~素晴らしい
でも、お菓子にひたむきだった彼女の理想と現実感や、
矛盾感とか、今だから理解できる部分もあった。

私は森村さんの本は後にも先にもこれしか読んだことがないのだけど、
実は彼女が残念な形で亡くなっていたことを
今知った。
だんな様が神経を病んでたことを書かれた本を出されてたことも今知った。

ショックだったとかいうのもたくさん読んだ。
私も正直ショックだ。
そういう本を本人が亡くなられた後に出されたのも
ショックだ。

人間、よくも悪くも、一面だけでは形成されていないとおもう。
明るく振舞ってる(ように見える)私でも
暗の部分はあるわけだし。
だた彼女はその部分が大きくなったのかもしれない。

お菓子の本の中でも、そのことを知ると、
それらしい感情の記述もあるし、
一本気で、情熱的だった部分も、かたくなな人だったこともわかる。
でも、それで人間なんだと思う。

ちょっとバランスがとれなくなったのだろう。

でもこの本からたくさんの幸せをもらいました。
私にはその事実だけで十分。
森村さんありがとう!






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genre : 本・雑誌

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